2012年9月21日金曜日

アメリカ横断20日目(Santa Cruz)

更新者:しゅん

前日にLAからの長い長いドライブを終えて、高校時代からの友人サエコの住むサンタクルーズに到着。サンタクルーズについた時には夜の9時過ぎで、おつかれのひろき君とのり君は寝袋に、僕とたっちはギターを弾きながらサエコと愉快な仲間達と音楽セッションを楽しんだ。

この日は横断メンバーの四人+サエコ、サエコ彼氏のネーサン、友人のステファニーという大人数でゆっくりサンタクルーズの観光。

観光の話に移る前にまずはサエコの住む森の中のトレーラーを紹介しましょう。

これです。


いやいや、嘘だろうと思うでしょう。前日の夜、山道を登りやっとのことでサエコの住む350番に辿り着いた瞬間、車のヘッドライトに浮かび上がったこのトレーラー?目にした僕たち四人は驚きのあまりに爆笑。

でも安心してね、これではありません。(なんのこっちゃ) この車のもうひとつ奥にある素敵なトレーラーがサエコの住む家。

これです。トレーラーの前で全員で記念写真。


ゆっくり起床した僕たちは、ステファニー&サエコおすすめのコーヒーを飲みに行く。そして、コーヒーを片手にサンタクルーズの街中を闊歩する。何故かみんなテンションが高い。


街中でなかなか素敵なレコードショップを発見し約1時間ほど時間をつぶす僕たち。意味不明な漢字の書いてあるレコードを見つけて盛り上がる僕とサエコ。


ネーサンのおすすめレコード、Delicate Steveの新作をゲットしてご満悦な僕。



サンタクルーズの街を楽しんだ後は、サエコの通うことになるカリフォルニア大学サンタクルーズ校を見学に。

この大学は非常にユニークなのだけど、なにがユニークなのかというとまずは大学のマスコットです。だいたい、大学のマスコットってなにかしら可愛いらしい動物が多いような印象が僕にはあるのだけど、サンタクルーズ校のマスコットはなんと…
















ナメクジです。

しかも、黄色い方のやつ。








英語ではBANANA SLUG。でも不思議なのが大学のマスコットを見ているとなんだか愛着が沸いてくることで、僕は思わず大学のTシャツを買ってしまいそうになった。

サンタクルーズ校がユニークなのはこのマスコットだけではない。サンタクルーズ校には実はあの世界的に有名なバンドGRATEFUL DEADのアーカイブスがあるのだ。サンフランシスコが60年代に生んだサイケデリック・ヒッピーバンドのアーカイブスが大学の図書館にあるところなんて世界中を探してもきっとサンタクルーズだけだろう。

その名も「デッドアーカイブス」



GRATEFUL DEADは学術的な側面から今見直されているのだそう。音楽業界が様々な規制を作っていく中、デッドは逆に規制をなくすことで自分たちの音楽を広めていった。例えば、コンサートではファンに自由にライブ録音を許し、ファン同士の音楽の交換を勧め、またデッドのTシャツやステッカーなどを自由に作ることを許した。コンサート会場の周りには常にデッドグッズを売り買いするデッドヘッズ(デッドの熱狂的なファン)で満ちあふれていたのだ。それによりデッドヘッズたちは互いに強固なコミュニティを創っていったのだそうだ。

そう、それは丁度今のネット社会での音楽の在り方のよう。ファン達がネット上で音楽を自由に交換し、違法合法問わず音楽を手に入れていく。賛否両論はあるだろうけど、そういった音楽の在り方、コミュニティの在り方を考える時にGRATEFUL DEADはなにか僕たちに教えてくれるのではないでしょうか。その辺のことに興味のある人はこの本(http://www.amazon.co.jp/dp/4822248526)を是非読んでみてください。

大学の散策を終えた僕たちはハワイアンレストランで遅めのランチを食べる。

これがどんぶり。アボカド&海藻&マグロの刺身


そしてこれがスパムおむすび。うーん、美味。



素敵なランチを終えた僕たちはビーチへと向かい、何故か見つけたエアーホッケーで盛り上がり、その後ビーチでまったりと時間を過ごした。

ここ一番の盛り上がりをみせるエアーホッケー。




ビーチでの静かで美しい時間。みんなでいれることの幸せを感じた。





ビーチでのまったりとした時間を過ごした後は、みんなで夕飯の買い物に出かけ、家に帰ってからは夕飯を作りながら、ビールを飲みながら、ギターを弾きながら笑いに包まれた時間を過ごした。



僕はサンタクルーズでは観光という面から言うと何か特別なものを見た訳ではない。心を動かされるような景色をみたわけではないし、歴史的建造物があったわけでもない。だけれども、僕はサンタクルーズで本当に素敵な時間を過ごした。レコードをかけてみんなでビートルズの歌を歌ったり、ボブ・ディランとビートルズはどっちの方が音楽史的に重要なのかについて議論したり、日本語や英語やスペイン語が飛び交うキッチンでビールを飲んだり、そういった全ての時間を今僕は愛おしく思う。でもサンタクルーズでの素敵な時間の中で、旅が終わってしまうことに対する哀愁感が僕を包んでいた。

次の日の朝、僕たちは旅の最終目的地のサンフランシスコへ向かう。物事にはじまりがあるのなら、そこには必ず終わりもある。でも僕たちは進んでいくしかない。進み続ければ、終わりがきてもまたそこからなにかを始めることができるのだから。


更新者:しゅん

0 件のコメント:

コメントを投稿