更新者:しゅん
今までカールズバッドの鍾乳洞、ホワイトサンズ、グランドキャニオンと大陸の大自然を見て来たけれど、この日は不夜城ラスヴェガスへと向かう。
でも個人的には旅のハイライトとも言ってしまっても過言ではないような体験ができたのがグランドキャニオンでのステイ。なんだかんだ言って今回初めての車中泊、そしてグランドキャニオンを見渡せるマーザーポイントでの星空観察。
靴下を二枚重ね、上着を着込み、臨んだグランドキャニオンの夜空は今までの人生で見た中で一番の、まさに「満点の星空」だった。360度見渡す限りに広がる星と星雲の数々。その一つ一つが我を我をと身を燃やして光を放ち、時空を超えて夜空を鮮やかに彩る。この星空を包んで持ち帰ってそのままみんなに見せたい、と思う。だってこの星空はどんな写真にも収まらないだろうし、歌うたいがいくら言葉を紡いでも、画家がいくらキャンバスに色を重ねても、絶対に伝わりきらないだろうから。そういう景色をこの旅の中で僕は何度も見てきた。
次にこんな星空を見ることができるのはいつになるのだろうか、そんなことを考えていたらまだまだ死ねないと思った。だって世界はまだまだ見るべきものや、会うべき人たちや、知るべきことで満ち溢れているのだから。良いも悪いも全部ひっくるめて驚きに満ちたこの世界を僕等は生きているし、そういう世界に生きていることを僕は幸せに思う。思える。きっと僕がそう思えるようになったのはアメリカ横断をしたから。この旅を通して本当にたくさんの景色や人やストーリーに出会ったから、感動をもらえたから、そして生の実感を与えてもらえたから。
これからもっともっと年をとって、責任を持たなければいけないものがどんどん増えていっても、僕はこの生の実感だけはもっていたいと強く思う。自分の足で強く生きていたいと思う。生きてるのか生かされてるのか分からなくなってしまったらオシマイだ。
これからもっともっと年をとって、責任を持たなければいけないものがどんどん増えていっても、僕はこの生の実感だけはもっていたいと強く思う。自分の足で強く生きていたいと思う。生きてるのか生かされてるのか分からなくなってしまったらオシマイだ。
満点の星空に祝福された僕たちは、冷えた体を温めるように体を縮め車内泊をし、次の日早朝5時過ぎに日の出を見に行った。地平線の向こう側から昇る太陽には、その美しさよりも、冷えきった体を暖めてくれる太陽の光の偉大さに感動した。そして朝マックで温かいココアを喉に通したとき、前夜から早朝にかけてのそういったすべての体験の記憶が甘い砂糖に混じって体の中に染みわたっていったのを僕は感じた。そうやってまた新しい一日が始まり、僕らの旅路は続いていく。
更新者:しゅん
黒川さん
返信削除この文章最高す。
浜崎
浜崎君
返信削除おうっ、今コメントもらえていたことに気がついたぜ!
ありがとう、すごく嬉しいっす!